職業心理学における現代の代表的研究者の一人のCrites,J,O.(1969)は、職業選択というときに、選好(preference)としての「選択」とアスピレーション(aspiration)としての「選択」と行動としての選択(choice)が混在していることを指摘し、その概念的な整理をしているが、このことはもともと選択ということ自体にそうした好みや希望という側面が絡んでいることを、逆に示している。
また、広井甫(1969)は、職業についての主たる考え方の学年的な推移として、中学生の時期には興味中心に職業を考える傾向が急激に強まり、外見的・世間的な評価は弱まり、高校生にかけて次第に自己本位的な職業観が発達するという。
(参考:[1]日本労働研究機構「サービス経済化の進展と雇用・就業構造の変化」プロジェクト『職業としてのサービス』調査研究報告書,No.62,1995年,第四章より、[2]Crites,J,O.(1969), Vacational Psychology: The Study of Vacational Behavior and Development. Mc-Grow-Hill.、[3]広井甫「青年期における職業観の発達」『進路指導』第42巻,第8号,1969年,pp12-17.)
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