高等学校学習指導要領と商業教育の位置づけ(2)
(2)職業生活と商業教育
高等学校教育の目標の第二に、「職業的な能力を発達させる」ことが挙げられている。商業教育は次のようにこの目標にも合致している。
① 職業観、勤労観を養うことは、未来社会を担うすべての生徒にとって大切なことである。1947年の新制教育制度では、中学校教育課程に「職業科」が位置づけられ、商業教育の内容が指導されていた。同様に高等学校教育課程にも商業教育は当然ながら、農業・工業などの職業教育が重要視されていた。
② 今日の商業関係高校では、簿記会計、商業法規、経済や経営に関する知識をベースとして、情報処理、コンピュータ利用技術、珠算・電卓、秘書、販売士、文書処理など、職業能力の向上に直結する各種の検定試験に多くの生徒が挑戦し、高度の資格取得を目指している。これらの知識・技術は、生徒の能力・適性の開発や進路選択に大きな役割を果たしており、実際の職業生活においてもその知識・技術は大いに活かされている。
③ 企業の経営組織についての理解、マーケティングに関する能力、新たな企画を創造する知識・技術などの商業の専門教育は、企業に就職する場合、大学などの高等教育機関に進学してより高い専門教育を身に付ける場合のいずれにおいても、将来的にみれば就職するという観点からみれば、職業的な能力を発達させる教育である。現在、専門高校においては、様々な職業を視野に入れた教育が導入され、聖とはそれぞれの能力・適性を活かした進路選択を行っているが、ビジネスに関する職業を志望する生徒にとっては、商業教育は、まさに職業に直結した実践的教育の重要な一分野であるといえる。
4/28/2008
商業教育の意義(5)
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